秋田市 築20年凍害による外壁張替 2×4住宅 腐食部分補修交換
2020/08/08 カテゴリー:リフォームレポート 外装工事/エクステリア工事
外壁の張替の工事で大切な事は、外壁内部の腐食や欠損しているところを見つけて、その原因を理解して対処することです。
外壁の上へ更に外壁を張る工事(重ね張りやカバー工法などと言われている施工方法)がありますが、安易に既存の壁の上に新しい壁をつくる事は、重要な欠損部分を発見して補修することを行わないことになります。
重ね張りやカバー工法といわれる方法は別の言い方をしますと、隠蔽工法ですので安心して家に住もうとされる方にはお勧めしません。
当社で重ね張り工法、カバー工法をおすすめしない理由は、外壁の重ね張りされた家のサイディングからの漏水補修を修繕して直している現場を沢山見てきた経験からなのです。
中古住宅を購入される場合は、隠蔽工法を採用されているかされていないかをしっかり確認して購入を検討されることが大切です。予算を安くおさえるために重ね張りを選択するときには、10年位で解体を考えている場合でしたら選択としてありえるかもしれません。何れ重ね張りを行う場合は、特に慎重に検討した後、防水をしてビスの長さも検討して既存の壁を突き抜けないように施工しなくてはいけません。
こちらの家は2×4住宅ですが、2階部分は構造用合板で壁が張られていて、防風防湿シートも施工されていましたが、1階部分はダイケンのアセダス通気ボードが張られていました。(施工当時はこのボードは撥水性があるので、防湿シートははらなくても良いとの事だったかもしれません)残念ながら防風防湿シートが張られていませんでしたの、傷んでいるところが数カ所ありました。
サッシ下端は窯業系サイディングでは、シール材が切れて漏水して通気胴縁が腐っていることが多々あります。こうならないように、塗装よりもシール材の補修工事が定期的に必要になります。
木造住宅ではこの様になっても心配はありません、木材は取り替えればいいだけです。
本来は同じ強度の面材を張った方がいいのですが、あまりにも柔らかい素材なのでダイケンアセダスタイプは使用せずに、構造用合板で継ぎ手部分に補強材を入れ補修します。
こちらは、雨水を吸い込み20年かけて腐食した部分です。
アンカーボルトも腐食していましたので、アンカーボルトを打ち直して土台部分を作り直しました。
木材の良いところは、補修が必要な所をキッチリ直すことが出来るのいいですね。
この下地へ不燃材を張った後に雨水が入らないように防水します。
外周部分をラップします。
屋根は、20年なにも塗装をしていませんがきれいなものです。縦の屋根材を使い雪止めを付けないとこの位屋根の塗装が持つことがわかります。
当社では、縦の屋根材を使用して雪止め雨樋をできるだけ付けない設計を基本にしているのは、このような理由です。
リノベーションのヨシ
山田 良隆