未来を見据えたリノベーション設計 ー 理想と現実の調和を目指して施工する
2024/11/02 カテゴリー:リフォームレポート
世の中の変化を感じながら最近思った事
リノベーションでは、限られた予算の中で優先順位を細かく決め、まず安全を最優先に考えています。
そのうえで、必要性、使用期間、耐用年数、施主様のこだわりや美観といった要素を丁寧に考えながら、現実と理想の間でバランスをとり、設計を進めていきます。
これまでの経験から学んだ大切なことの一つで 施主様がどのような住空間が必要になるかを 相談されなくても想像し その先を見据えて答えを持つことです。この見通しをもとに、最適な工事の提案をしています。
人は年を重ね、暮らしに変化が生まれます。建物もまた、新築やリノベーションの時から少しずつ劣化していきますが、住む人が老いるよりも、家の重要な部分の劣化を遅らせることが重要だと考えています。人は年を重ねて経験が増し、心の価値を積み上げるように 建物も「劣化」ではなく「熟成」し 年月を経て味わい深くなるのが理想です。
施主様の家を、同じ予算であれば現時点で最も適した方法で施工したい という強い思いがあります。例えば 屋根の水切り一枚やサッシの断熱補強の位置など細かい部分まで毎回検証し 最適化しています。
こうした小さな工夫の積み重ねにより 普通の断熱材と気密処理材を使っていても 燃費が3倍から10倍も変わる家を作り上げることができます。
燃費の差だけでなく、10年後、20年後、30年後の維持費にも大きな違いが出るため 施主様に代わって未来を見据えた計画を立てています。
工事着工前にすべてを決めるのが一般的ですが 既存の施工方法に疑問を持たず進めるのではなく 最善を常に追求し 大変ではありますが工事中でも改善の余地を見つけ現場にて改善し続けることが大切だと考えています。
全て壁の中へ仕舞われてしまい解体されるときまで それが出てこない事がおおいのですが。
リノベーションのヨシ