セルロースファイバー外壁側からの充填工法
2009/03/08 カテゴリー:リフォームレポート
木製の外壁は、築40年以上の歳月を経てもしっかりしている(秋田県仙北郡協和町)
杉の外壁材は表面は古く見えるが、裏側はしっかりしている。まだ、30年以上は十分使えるのではないかと思うくらいであった。(事務所に大事に保管している)
■サッシ取り替え・外壁を張り替えるついでに、断熱施工をする
■室内の壁をそのまま生かすため、防湿シートの施工が出来ない
■断熱材無し →→→ 天井・壁セルロースファイバー・床断熱GWB
■サッシは二重サッシ
■ストーブ一台で、2階まで暖まっている
■今までの一部屋を暖める灯油使用量で、家一棟分暖まる
■計算以上の効果であった。
■セルロースファイバーの施工は、グループの山田たたみ・ふすま店の断熱チームの施工。
現在では、ドイツ製のWUFIなどのソフトを使用すると、すぐに解決することも、当時は経験と当時のデーターをもとに工夫して施工していた。
WUFIとは(木造住宅の壁体内部湿気性状に防湿シートが 与える影響に対する地域差を明らかにすることを目的とし、非定常熱湿気同時移動解析プログラムにより解析し、結論を得るソフト)
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施工前
2.
施工前
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外壁を外すと、縦横に柱・間柱・筋交いなど、木部が現れる。
凸凹にになっている壁内にキッチリ断熱材を入れてシート気密施工をしなくてはならない。
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二階部分も同じく外壁、サッシを外していく。
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室内側と外部との壁面は、しっかり区切るために土台から天井まで断熱壁ラインをつくる。
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見にくいですが、足場に上がって外部からセルロースファイバーを吹き込んでいる様子。
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外部からセルロースファイバーを吹き込み終わった壁面。
まるで、布団でくるんだようになる。
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土台には、新築でおなじみの、先張りシートを施工する。
ここは、施工前に床下へ入り調査して、基礎断熱施工をせずに、床断熱施工にすると判断した。
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普通のグラスウール断熱材を工夫して、気流止めにした。土台の隙間全てに入れ込む。
出来るだけ、使用出来る材料は再利用して使用不可能な部材だけを取り替えていく。
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押し入れの中も、丁寧に施工する。
現在は、床へのポリエチレンシートは使用していないが、念のために施工した。
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グラスウールボード断熱材を施工する。
この断熱材も、きれいに見えるが普通に施工しただけでは効果が少ないので一工夫した。
新築と同じように出来れば、簡単でなにも考える必要がないが、リフォーム工事は創意工夫と応用問題の連続だ。いかに手間と材料を最小限にして、最大の効果をだすかが仕事。
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床の端から先張りシートのポリエチレンシートが出ているが、これを上手に連続させる。
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セルロースファイバーの施工が外部から終わると、幅3mの防風、防湿シートを連続させて張る。
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防風、防湿シート施工後は、超強力な防水、気密用のテープを張ってシート気密を完成させる。
そのシートを更にしっかり胴縁で止める。サイディングを張らないこの状態で、何年でも台風がきても雨水は入らないように施工する。そして、風雨にさらされても大丈夫(耐久試験済みで、その中でも一番耐久性の信頼できる素材)な資材を選んで使用している。
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通気胴縁の間の空間を利用してみる。
防虫を兼ねるが、アルミサイディングを使用する為、アルミサイディングの裏についているウレタンの補強材を利用できないかと思い、通気胴縁の上下に厚めに入れてみた。
ボード気密工法ではないので、湿度の透過率が良いと考え多少通気の流れが良くなくても問題ないと判断した。この効果かわからないが、計算した数字より性能が良かった。
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天井にもセルロース断熱施工をして 完工
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これからまた30年、40年と長生きしてください。
そう思って施工しました。