コントロールではなくて手入れ
2008/09/09 カテゴリー:横森日和
最近読んだ本のなかから紹介します。
バカの壁で有名な、養老孟司さんの本です。
「自分は死なないと思っている人へ」
著:養老孟司
その本の中で、「コントロールではなくて手入れ」
という項目に書いてあったことを一部抜粋します。
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・・・そういった自然に対する感覚を、われわれの文化はとうの昔に失ってきているのではないか。以前広島に行ったとき、山の松がずいぶん枯れていました。地元の人たちは、中国から酸性雨がきて公害なんだといっている。
でも、東京に住んでいる方はおわかりのように、二重橋の松は都会の真ん中にあって排気ガスをしょっちゅう浴びているのに、枯れていません。しょっちゅ手入れをしているので、青々としています。
里山の手入れをしなくなったのが、松が枯れる原因です。松は乾いたところを好みます。手入れを怠ると、まず地面に雑草が生え、地面がしけてかびが生える。
戦争直後に、鎌倉の松は全部枯れました。戦争中に人手がなくなって、手入れをしなくなったからです。
そそっかしい人は、松食い虫が原因で枯れたというが、松食い虫だって長年松に依存してきて生きてきた昆虫だから、自分が依存してきた植物を根絶やしにするようなバカなことはしない。手入れしなくなって弱った木に松食い虫がつくのです・・・・・
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秋田の海岸沿いの松被害は深刻だ。
原因は、この本に書いてあることがホントなのかなと思った。
そう言えば、私たちの山も去年間伐した。2年近くかかった。
今までは、全て杉だらけのよくある秋田の山にしていたが、わざと杉の量を減らしして、色々な種類の木が育つようにした。
何事も、コントロールではなく、手入れが大事だな。
この本は、その他勉強になる事がたくさんあって為になる一冊でした。