在来木造住宅の断熱・耐震改修 その1
2007/09/26 カテゴリー:YOSHIレポート
2007年09月21日 金曜日
青森県での新住協セミナーで勉強してきた。
外壁上部・胴差し廻り・土台廻りの外壁の一部を外して腐食部分の確認してから構造用合板による仕口補強工法により気流止めと耐震補強を低価格で仕上げる方法についてのセミナーである。
簡単に言うと100万円で出来る断熱・耐震改修工法である。
いつもは、新築の技術講習がほとんどだが、今回はリフォームに関する講義内容が多かったので楽しみにして行ってきた。
断熱と耐震改修の他にユニバーサルデザインとバリアフリーデザインの講義もあった。
当社では、セルロースを使用しての断熱・耐震改修の工事と経験は多いが、グラスウールを使用しての改修工事は出来るだけ避けてきた。新築では楽に施工できるグラスウールでもリフォームとなるととても扱いにくい。筋交い・金物・ボートや木材に打ち込んである釘やビス類で理想的に断熱材や気密シートの施工をするのに納得のいく施工が出来ないことが多かったからだ。
グラスウールとセルロースを併用しながら、素材の長所と短所を使い分けながら断熱・耐震改修工事をしてきたが、今回の講習でグラスウールとポリエチレンフイルムだけを使用しての断熱改修工事が出来る。ついでに耐震改修も出来るよというありがたいことだ。
例えば、あと20年位住めればいいけど大々的には断熱改修や耐震補強をしたくない。と考えている人にはピッタリかもしれない。老後を過ごすので後何年住むかわからないけれど、快適に安心して住みたいと考えているひとにもピッタリだ。
外壁工事にをするときに、ついでに出来るのも魅力の施工方法だった。
しかし、あと30年以上すむとか長期において快適に安心して住む場合は、今までやってきた工法がいいなと思った。
とにかく、低予算でその住宅の性能を上げることが出来るのでいい!
新潟県 中越沖地震のニュースを見て考えていたことがある。
低価格の耐震補強が出来ていたら、古い家でも相当数の被害は減っていたはず。
秋田市でリフォームをしていると、高齢化が進んでいるので年配の方の家をリフォームすることが多い。リフォームまでも行かず修繕程度で終わることもさらに多い。
そんなときに、よく言われる言葉ある「あと何年生きるか分からないから、直したほうがいいのがわかるけど息子や娘がこの家には戻ってこないのでそのままでいいよ」
このように思って耐震補強をしなかったご高齢の方も多かったのではないかなと思うと悲しく思う。また、外見だけ綺麗になおした家も1階部分だけつぶれてしまった家も見られた。もったいないことだ。
建物だけの原因ではなく地盤やその場所が大きく作用するので一概に言われないことはもっともだが、耐震改修が低価格で実現出来るのであれば、少しは被害を少なくすることが出来たのかもしれない。
そんなことを思いながら勉強してきた。
沢山勉強になったので、社員に伝えることと自分の復習のつもりで後でまとめてみようと思う。
鎌田先生による、筋交いに対する金物の使い方とホールダウン金物やアンカーボルトの使用確認。「筋交いが入っている所は両側にアンカーボルトを入れるのは知っていますよね」との確認をしながら丁寧に説明をしてくれる。
壁頭・壁脚部改修工法の実験状況。
仕口・筋かいの補強・断熱改修工法の概要
壁内の気流の流れ図
付加断熱+耐震改修工法の性能検証
付加断熱+耐震改修工法の性能検証
風圧力による気流の発生。
気密と換気回数の考え方。
気密性能が高ければ高いほど良い理由の説明。
つづく